地方競馬関係者インタビュー/ 川崎競馬場・金子 正彦 騎手
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川崎競馬場/ 金子 正彦 騎手(山田 正実 厩舎 所属)
(1962年11月12日生まれ/ 神奈川県出身)
1979年11月19日に川崎競馬場で騎手としてデビュー。1998年には、川崎競馬リーディングとなる。 また、2009年の第55回東京ダービーをサイレントスタメン号で制した他、重賞多数勝利。
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騎手になろうと思ったきっかけ
叔父が調教師をしていたことと、厩舎の近くに住んでいたことから競馬の世界は身近に感じていましたが、騎手になろうとは思っていませんでした。
中学校の時に身体があまり大きくなかったことから、叔父に騎手になってみてはどうかと勧められ、騎手になることを意識し始めました。 また、同級生だった野崎武司騎手
1) が騎手になりたいと言っていたことも影響して、騎手になることを決めました。
1) 1979年11月19日に騎手としてデビュー。川崎競馬場・福島幸三郎厩舎(後に大和田五郎厩舎)に所属し、現役時代はロジータとのコンビで、 1989年の羽田盃、東京ダービー、東京王冠賞などを制した。
騎手になって喜びを感じること
レースは勝負の世界なので、勝つ以外に喜びは感じません。負けたら悔しいですし、勝つことがすべてです。
レースは、自分の収入だけでなく、 馬主さんに賞金が入るかどうかがかかっているので、それを自分の腕で取れるかどうかです。そうして、勝った時に馬主さんに喜んでもらえることが一番嬉しいですね。
思い出に残っているレース
普段、勝ったレースも負けたレースも次に何かを求めるために、あえて忘れるようにしていますが、覚えているのは負けたレースばかりですね。
騎手になって、重賞を勝つまでに20年近くかかったことから、重賞には縁がないと思っていました。それまでは、重賞2着ばかりでしたし。 そういうレースが印象として残っています。
ダービーを勝った時のこと
ダービー
2) を勝つということは、偉大過ぎることだと思っていたので、騎手になった時も、多くのレースで勝てるような騎手になりたいとは思っていましたが、 ダービーを勝ちたいとは思っていませんでした。
それくらい夢のようなことだったので、実際にダービーを勝った後は、数か月間気持ちがふわふわしていて、 普通に闘争心が沸くまでに2か月くらいかかりましたね。
2) 2009年の第55回 東京ダービーを
サイレントスタメン号で制覇。
サイレントスタメン号(2006/4/16生まれ・黒鹿毛・牡)
父:レギュラーメンバー 母:ジプシーワンダー (母父:ブライアンズタイム )
主な勝鞍:金子騎手鞍上で、クラウンカップ、東京ダービー(2009年)などを制覇
騎手として今の想い
今は与えられたことを必要以上にやりたいと思っています。重賞を勝つことを目標にするのではなく、どんな馬に騎乗する際にでも、 その馬の能力を最大に出せるように、誰が見てもうまく乗っていると言われるような乗り方をしていきたいと思っています。
競馬で乗ったら、負けたくないという気持ちは若い人には負けません。